2008年12月18日
C&Tに『当社のトップセラー原料』が掲載されました。
当社のトップセラー原料
消費者意識に適した化粧品原料
「Zemea®プロパンジオール」
「MBBTタルクDM」を提案
岩瀬コスファは、長年、化粧品原料の販売を続け、常に新しい素材を市場に送り出してきた。流行に敏感な化粧品業界においてロングセラーの原料は数多くない。
同社では、近年の消費者意識が世界レベルの環境問題を認識し、天然志向であると確信している。さらに、地球温暖化の傾向は深まり、オゾンホールの増加も懸念されている中、人体に有害な紫外線を防御する重要性も十分に認知されている。
このような状況下で、消費者意識にマッチした化粧品原料として販売活動を始めた原料は、トウモロコシ由来のグリコール(保湿剤)「Zemea®プロパンジオール」と機能性紫外線防御粉体でタルク表面に紫外線吸収剤を被覆した「MBBTタルクDM」である。
近年の天然志向は、化粧品原料にも求められている。特に欧州では『EcoCert®』に代表されるように、認定機関から自然由来、オーガニック原料と認定された原料を使用した化粧品が消費者に受け入れられている。
天然由来の保湿剤として、グリセリンや糖類があるが、保湿効果を得ようとして多量に配合するとベタツキを有してしまう欠点がある。そのため多くの化粧品では、ベタツキの軽減としてBG、PG、DPGが一般的に併用されている。しかし、これらグリコール類の多くは石油化学由来の化合物である。
「Zemea®プロパンジオール」は、トウモロコシ由来の糖を発酵させ得られた、高純度の無色グリコール(1,3-プロパンジオール)であり、欧州のオーガニック認証である『EcoCert®』を取得している。静菌効果を有し、皮膚刺激性もなく安全性の高い天然由来原料であり、BG、PG、DPGの代替として有望である。
図に種々のグリコール水溶液を塗布した際の肌水分量の変化を示した。「Zemea®プロパンジオール」はグリセリンと併用した場合、非常に良好な保湿性を示す。この顕著な保湿特性を利用して、「Zemea®プロパンジオール」はスキンケア製品だけでなく、メイク製品、ヘアケア製品等いろいろな製品への応用がなされている。
一方、機能性紫外線防御粉体として拡販しているのが「MBBTタルクDM」である。「MBBTタルクDM」は、UV-B波とUV-A波をブロードバンドに防御する紫外線吸収剤メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール(MBBT)を最適な粒子系で、タルク表面に被覆した後、ジメチコンで表面処理した粉体である。
光安定性に優れ、汎用されている紫外線吸収剤との併用により、紫外線防止能のブースター効果を有している。MBBTの凝集しやすい欠点をタルクとの複合化で克服し、製剤中での分散性を高め効率的に紫外線防御効果を得ることができる。サンスクリーン製剤のみならず、メイク製品、スキンケア製品にも容易に配合することが可能となった。
以上、述べてきたように消費者意識に応じた原料の拡販を行い、ロングセラー原料に育てていきたい。
※ (Zemea®はデュポン テイト&ライル バイオプロダクツ社の登録商標)
(C&T化粧品・トイレタリーの専門誌 冬2009・1月号 掲載)