2007年09月20日
C&T季刊に記事が掲載されました。
『保湿、キメ、シワなどを改善 細胞間を結合する素材を提案』
岩瀬コスファは、真皮層から表皮に至るまでの理想の皮膚生成サイクルであるターンオーバーに細胞間脂質が欠かすことのできない素材として考える。
細胞と細胞の隙間が少しでも開くような状況が続くと、その表皮の下では水分蒸散速度が速まり、肌荒れを起こしやすくなる。そこで、同社では細胞間の接着の役目をする細胞間脂質が、保湿力、肌のキメ、シワの改善に役立つものとして着目した。
化粧品用細胞間脂質としては、米ぬかスフィンゴ糖脂質やこれを化粧料に配合しやすくした植物性スフィンゴ液FR-1(岡安商店)、コスメソームCM-1(キューピー)や構造が天然セラミド2と類似している合成擬似セラミド;セチルヒドロキシプロリンパルミタミドを含むSymRepair(シムライズ)、醗酵セラミド(紀文フードケミファ)、「ビオセラG」「ビオセラジェルMOS」(大日本化成)を扱う。
「ビオセラG」はセラミド様物質のスフィンゴ糖脂質をさまざまな化粧料に簡単に配合できる多機能アンチエイジング素材だ。
スフィンゴモナスという微生物から抽出したスフィンゴ糖脂質は骨格構造であるセラミドに親水基の糖鎖が結合した構造をしており、セラミドと同じような働きをする。同品はグリセリンをベヒクルとしており水性成分と任意の割合で混和するので、より汎用性の高い細胞間脂質素材として提案する。
何も塗っていない肌にグリセリンを塗布することでも保湿性はあるが、同品を使用した際には保湿の持続性が高いことが実証されている。
「ビオセラG」は高い保湿性を有しており、肌荒れ改善効果を促す。また、傷んだ髪の毛の修復も期待される。その他、化粧料に汎用される油剤を内包する作用もあり、「ビオセラG」を利用して微細なエマルションを調製することも出来る。「ビオセラジェルMOS」は健やかな肌に整える油分を含んだ乳化ベースとなっているため、乳液やクリームのようなよりリッチ感を求める場合に適しており、「ビオセラG」より保湿感が高いのが特徴だ。
(2007/10 No.133号)